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(協力 日本クラブ)
コロナウイルスについて
03/26/20
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ニューヨーク市は、現在Covid-19と呼ばれる新コロナウイルスのアメリカにおける震源地とな っています。3月25日の時点で、ニューヨーク市では、20,000人以上の人がコロナウイルスに感 染しています。コロナウイルスは、咳やくしゃみなどで空気感染をします。このウイルスは物 体の表面で、2-3日生き延びます。たとえば、ウイルスがついているものに触って、その手で顔 の表面、口、鼻、眼にさわると、感染します。また、便の中でも生きていることがわかってい ます。ウイルスに感染した場合は、症状は通常4-10日後にでます。症状としては、喉の痛 み、咳、熱、体のふしぶしの痛み、息苦しさ、だるさなどで、時には吐き気や下痢などが起る こともあります。さらに、症状が進むと、肺炎のように、高熱、ひどい咳、息苦しさがおき、 死にいたることもあります。そして、大事なことは、コロナウイルスは症状が出る前でも、人 に感染するということに気をつけてください。
それでは、どう対処したらよいかについて以下注意事項を守ってください。
▼症状のない方
1)症状のある人のそばによらない。
2)食品の買出しやドクターアポイントなど、どうしても外にでなくてはいけない場合以外は 家にいること。
3)外を歩くとき、または人と話をする時は、相手と必ず6フィート(170cm)離れてい ること。
4)手を頻繁に洗うこと、とくに外出から戻った時は、すぐに手を洗うこと。
5)手で、眼、口、鼻など顔を触らないこと。
6)自分がよく触っているものは、頻繁に消毒すること。
▼症状のある人
1)2週間は家にいて、自己隔離すること。
2)咳やくしゃみをする時は、必ずティッシュペーパーでカバーし、そのティッシュペーパー を捨てること。もし、ティシュペーパーがない時は、腕の内側を当てすること。
3)症状が穏やかな場合は、症状をおさえる市販のお薬を飲んで家で休むこと。たとえば、熱 や痛みがある場合は、Tylenol Extra Strengthなど、咳のためにはMucinex DM 12_Hourなどが効果 があります。
4)ひどい咳や息ぐるしさある場合は、病院のエマージェンシーにいかれてください。
5)熱があって、呼吸に問題がない場合は、まず主治医に連絡をとってください。エマージェ ンシーにいく必要はないかもしれません。
6)今の状況下では、診察する代わりにビデオや電話で 診療をする主治医も増えています。ま た、診察時間以外の緊急の場合は、Answering Serviceが先生に直接話ができるように手配してく れます。
Covid-19の感染者に接触、又は接近していた場合は、2週間自宅で隔離していてください。
たとえ症状がなくても感染している可能性もあり、また自分が他人に感染している可能性もあ ります。高齢者、免疫病を持っている方、慢性的な肺や心臓病、糖尿病をもっている方、赤ち ゃんは特に注意が必要です。
コロナウイルスに感染しているかどうかをテストするキットが不足しています。ですから、テ ストする優先順位があり、まず、ひどい症状を持って入院している患者、次に老人ホームにい て症状のある患者、65歳以上の患者、慢性的にコロナウイルスにかかったような症状を持った 患者の順位です。軽い症状もしくは何も症状のない方は、今の時点では、テストをしてもらえ ません。
マスクについては、感染者が他人に感染させない為には有効ですが、感染から守るにはあまり 効果がりません。病院でつかわれているN95という特別なマスクは、感染を防ぐことができま す。
最近は、”Social Distancing”(他人と距離を置く)とか”Self-quarntine”(自己隔離)といった言葉 がよく使われていますが、実はこの方法がコロナウイルスの広がりを抑える一番の方法です。 外出をやめ、旅行、パーティや集会などもキャンセルし、他の人がいる場所には出掛けないよ うにしてください。80%の感染者は、症状がないか、軽い症状です。でも、感染者は、リス クを持った人に感染させる可能性があります。この状況のピークがいつかはわかりませんが、 この危機が終わるまで、各個人は感染を防ぐという責任があることを意識してください。
岩原 誠 レノックスヒル病院医師 消化器科専門医