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展覧会

コロンビア大学ティーチャーズカレッジ陶芸展 – 受け継がれる日本の美

主催:日本クラブ
協力:コロンビア大学ティーチャーズカレッジ
キュレーター: トーマス・ローラー (コロンビア大学ティーチャーズカレッジ教授)エイミー・アーマン 

19世紀後半に設立されたコロンビア大学ティーチャーズカレッジの陶芸プログラムはニューヨーク市の陶芸スタジオの中では最も長く由緒ある歴史を持つものの一つです。本展では、日本の陶芸文化の影響を強く受けている、同陶芸プログラムの教授と学生13人による42作品を展示致します。

日本には、長い陶芸の伝統があり、多くの陶芸愛好家がいます。一方、アメリカの陶芸の伝統はそれほど深いものではなく、第二次世界展以前は、ヨーロッパを模範とし、器を作る技術を重視してきました。ところが、戦後その状況は一変します。

イギリスの陶芸家であるバーナード・リーチが1909年から1920年に日本に滞在していた間に濱田庄司に出会ったのは幸運な偶然でした。濵田の陶器は粘土作品の世界に於いて自然な自発性と民族の伝統の美を兼ね備えていました。二人の間には深い友情が生まれ、濵田もイギリスで時間を過ごすこともありました。これは世界中で工場での陶器の大量生産が主になってきた時代のことでした。濱田とリーチの教えは多くの人に人間の手にしかできない陶器作りに興味を抱かせました。

リーチはイギリスに戻り、日本の陶芸の伝統的技術を伝え、自国イギリスの手作りの伝統文化や技術を復活させました。多くのアメリカの陶芸家はリーチに影響を受け、アメリカの陶芸文化を復活させようとしました。日本の陶器は高温(1300℃)で焼き上げられるため色彩が豊かになります。この影響を受け、1950年以降、アメリカの大学の陶芸スタジオはガスを使って高温で焼き上げることができる窯を所有し始めました。これより前は、アメリカでのほとんどの陶器は低温で焼き上げられていました。

表現としての陶芸を意識したアメリカの現代陶芸家たちは、変転する社会状況や美術界の動きと呼応しつつ、日本の陶芸の影響を強く受けていることは、本展で展示されている作品をご覧頂ければ一目瞭然です。日本の美の影響は、直接的なものもありますし、間接的なものもあります。それは、本展の出展作家であるロバート・バローネやスティーブン・ボローなどの作品を通して、濵田やリーチの作品にも似た高温で焼き上げた際の陶器の特徴である表面の装飾に現れる鉄のスポットにも見ることができます。或いは、ジョアン・ベルやエイミー・アーマンなどの自然界のアシンメトリーや不完全を美とする日本独特の感覚や、それぞれの作家の個人的な経験からインスピレーションを受けた作品からも見て取れます。

本展で、陶器による日本とアメリカの文化の繋がりを感じて頂ければ幸いです。

会期 2020年2月13日(木)- 2月26日(水)
開催時間 10:00 am - 6:00 pm(月-金) 10:00 am – 5:00 pm (土) 日・祝休
場所 日本ギャラリー 於:日本クラブ 7階 
145 West 57th Street, 7th Floor, New York, NY 10019
入館料 入場無料
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