展覧会
永遠の美しさ − 朝野浩行石彫展
DROPS OF TIME / EGYPTO 2019 GREY GRANITE HEIGHT 20 IN SHOWN AT A MEIJI SHRINE TOKYO SPECIAL EXHIBITION 2020
HOLE IN SPACE AND TIME, PINK GRANITE, 51 INCHES HIGH, 2010, ONE CIRCULAR VOID AND STIPPLED SURFACE.
日本ギャラリーでは、彫刻家であり、東京学芸大学教育学部美術分野教授である、朝野浩行氏による石彫彫刻を展示致します。朝野氏の素材である石との出会いは大学時代に遡ります。朝野氏は、「石は我々が想像もつかない遥かなる悠久の時間を持つ産物であり、生きものの化石を含む物もあります。そんな太古からの生命の鼓動が、とてつもなく永い時間を越えて現代の空間に聞こえて来るような感じを形で表現したい」と考えています。
朝野氏は、大学卒業後、イタリアへ渡り、イタリア国立カッラーラ美術学院で学びながら、地元の石彫工房で働き、石彫の技術を習得しました。朝野氏の当時の一連の女性の体の彫刻はカッラーラで制作したものです。その作品のスタイルは、1986年から1994年までは、女性の体の半抽象的な大理石の彫刻であり、1994年から現在までは「円形に開いた穴」を主な造形表現とする抽象的な花崗岩の彫刻です。前者の柔らかくロマンチックな形から継承された官能的な曲線と曲面の造形は、後者の幾何学的な抽象形体の中で生きています。
朝野氏は、1987年にイタリアで開催された彫刻シンポジウムで受賞したのを皮切りに、中国の北京や蕪湖、青島、日本等でのコンテストでの受賞が続きました。最近の作品で最も大規模なものは、2020年に設置された沖縄県石垣島のANAインターコンチネンタルホテル石垣リゾートでの7つの作品によるガーデン彫刻です。海の中をイメージした曲面と曲線による造形のバリエーションで、着彩を施した7つの石彫作品をガーデンに構成しています。
最近の作品は、原石を割って、分割された部位を造形し、再び割れた部位をもとに戻すスタイルです。 2017年の赤い花崗岩の「赤い月」はその代表的な例です。円形の穴は、時間と光の通路、時空への出入り口、時空間への旅をイメージして制作されています。朝野氏の彫刻制作のテーマは、形への憧れと追及が根底にあります。時間、光、空間の概念を独自の感性で見つめて表現しています。
朝野浩行ヘッドショット (沖縄県石垣にて 2020年)
朝野浩行(あさの・ひろゆき)
1963年大阪府生まれ。1986年大阪芸術大学美術学科彫塑専攻を卒業後、イタリア国立カッラーラ美術学院で彫刻を学ぶ。国内外の彫刻展、コンクール、シンポジウムで活躍する石彫彫刻家。東京学芸大学教授。第3回海の見える杜美術館彫刻ビエンナーレで大賞受賞、第4回中国蕪湖国際彫刻コンクールで優秀賞、イタリア・マドンナディカンピーリオ国際彫刻コンクールで第2位受賞等、国内外で受賞多数。
<作品設置場所の一例>
パガーニ美術館 (イタリア・カステランツァ)
台湾花蓮県公園(台湾)
蕪湖彫刻公園 (中国)
長春国際彫刻公園 (中国)
南海彫刻公園 (韓国)
モリカミ博物館&庭園 (アメリカ・フロリダ州)
海の見える杜美術館 (日本・広島)
NBCCセントジョンキャンパス (カナダ・セントジョン)
その他、ドイツ、オランダ、フランス、ポルトガル、ルクセンブルグ、カナダ、イタリア、トルコ、中国、韓国、台湾、内モンゴル、日本、米国などの都市における公共施設への屋外設置、及びプライベートコレクション多数。
Hosted by The Nippon Club
Curated by CAROLE DAVENPORT JAPANESE ARTS OF NEW YORK
会期 | 2022年5月6日(金)- 5月18日(水) |
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開催時間 | 10:00 am - 6:00 pm (月-金) 10:00 am – 5:00 pm (土) 日休 |
場所 | 日本ギャラリー (日本クラブ 7階) 145 West 57th Street, 7th Floor, New York, NY 10019 |
入館料 | 入場無料 |
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