展覧会
桐谷さえり展 「国境を越えて」
黄金の街、芸術の街、音楽の都、ウィーン。歴史的にも国際色豊かな街。そんなウィーンに人生の可能性をかけ、様々な困難を乗り越え、希望と夢をもって外国からやって来た男女計16人(アフガニスタン、イラン、ガーナ、韓国、コソボ、シリア、スウェーデン、セルビア、中国、ドイツ、日本、パレスチナ、メキシコ出身の大人、学生、移民又は難民)にインタビューし、主に各々の故郷について質問しました。
「あなたのお名前はなんですか? どこから来ましたか?… あなたの国で一番好きな街はどこですか?…」など。
インタビューのあとに桐谷氏が感じたことは、人々の郷愁の想いでした。
「ウィーンでは、様々な建物や絵画に金色の装飾がなされています。ニューヨークはアール・デコ建築が有名で、ロックフェラー・センターやクライスラービルなどの建築物には金色の装飾が散りばめられています。そして、私の故郷であり、常に恋しく懐かしく想いを寄せる金沢も金箔で有名な街。三つの都に共通する金色の輝きを意識しながらビデオを制作しました。
この個展は2020年に開かれる予定でしたが、新型コロナウィルス感染症の影響で何度も延期が続きました。コロナウィルスと共生の兆しも見えてきた2022年ですが、今年2月にはウクライナで戦争が勃発し、世界中が混乱に巻き込まれています。戦火を逃れ『国境を越え』なくてはならないウクライナ人が続出、悲劇的な状況が続いていますが、一刻も早くウクライナに平和が戻りますよう、心から願ってやみません」と桐谷氏は言います。
この作品は、桐谷氏がウィーン美術アカデミーで客員アーティストだった2016年の春から作り始めたもので、長さ60分、3チャンネル/3D音声の作品です。2018年には金沢21世紀美術館で、2019年には在オーストリア日本国大使館広報文化センターで展示されました。本展は、ソニーコーポレーションより、3台の大型モニターのご協力を頂き、開催いたします。
後援:
在日オーストリア大使館 / オーストリア文化フォーラム東京
ゴールドマン・サックス・ギブズ
ケリー・ジェームズ・マーシャル
ソニー株式会社
サンダルフォー社
たかだ法律事務所
桐谷さえり (きりたに・さえり)
大阪生まれ金沢育ち。1992年サンフランシスコ州立大学リベラルアート卒業、1993年サンフランシスコ・アート・インスティテュート/油絵学科卒業、1997年ペンシルベニア大学大学院油絵科卒業後、ニューヨークに拠点を移し、作家活動を続ける。現在ロンドン大学ゴールドスミス校博士課程在学中。日本クラブ(ニューヨーク/2022年)、在オーストリア日本国大使館広報文化センター(ウィーン/2019年)金沢21世紀美術館(2018年)、スミソニアン・ポートレートギャラリー(ワシントンD C/2013年)、ポストマスター・ギャラリー(ニューヨーク/2013年)、東京都美術館(2012年、2022年)、クロアチア国立美術館(2009年)、ボスニア(旧原爆避難所)美術館ビエンナーレ(2013年)、Exit Art (ニューヨーク/1998−2010年)、Louis A. Meiser ギャラリー(ニューヨーク/2009年)、インフォームギャラリー(金沢/2004年、2018年)、 Apex Art (ニューヨーク/2002年)などで個展/グループ展。
会期 | 2022年7月21日(木)-7月27日(水) |
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開催時間 | 10:00 am - 6:00 pm (月-金) / 10:00 am – 5:00 pm(土) / 日休 |
場所 | 日本ギャラリー (日本クラブ 7階) 145 West 57th Street, 7th Floor, New York, NY 10019 |
入館料 | 入場無料 |
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