展覧会
「海老屋流茶箱」展
主催:日本クラブ
協賛:J.C.C. Fund (ニューヨーク日本商工会議所基金)
茶箱は、今から約400年前に、千利休が野外でお茶を愉しむために、小さな茶道具を仕組んだのが始まりと言われています。大きさにして、長さ約20cm、幅15cm、高さ15cmほどの小さな箱のなかに、お茶を点てるための必要な茶道具、棗や茶筅、茶碗などがすべて入ってるセットのことを指します。お湯さえあれば、おいしいお抹茶が何時でも何処でも楽しめる、それが茶箱の醍醐味です。
茶道には、本来茶道用として作られたお道具でないものを、お点前に活用し、その趣向を楽しむ文化があります。千利休が、船の出入りする潜り口を茶室のにじり口に採り入れ、捕った魚を入れる魚籠や、水筒として使っていた瓢を花入に見立てたことによって、茶の世界の「見立て」がはっきりと意識されるようになったと言います。
本展では、延宝元年(1673年)から続く骨董店海老屋の九代目三宅正洋氏の「見立て」で作られた遊び心満載の茶箱をご紹介致します。お花見用に組み合わされた茶箱、お月見用に組み合わされた茶箱、そして江戸時代に日本橋と縁の深かったオランダにちなんだ茶箱など、三宅氏の見立てで選ばれた愉しい茶箱です。希少価値のある古美術・古道具を次世代へ続けていくという心意気で、20年の歳月をかけて組み合わせられた<骨董茶箱>30組をご覧下さい。
監修:三宅 正洋 (海老屋9代目当主)
キュレーター:林 祥子
フォトグラファー:形上 将夫
会期 | 2021年4月15日(木)~5月26日(水) |
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