日本クラブWEBギャラリー企画展「富士山と羽衣伝説」
バーチャル・オープニング・レセプション&バーチャル・新年シニア会
会期:2022年1月20日(木)ー 3月2日(水)
場所:日本クラブWEBギャラリー
写真撮影:写真家 山北裕丈(やまきた・ひろたけ)
1969年、富士山を望む静岡市に生まれ、四季折々の雄大な富士山の姿を見ながら育つ。水彩画を趣味とした祖父の遺品の一眼レフカメラで、風景写真撮影を本格的に始める。以後、地元静岡の富士山に傾倒し、富士山を撮り続けている。
羽衣伝説で知られる三保の松原は静岡県静岡市清水区にあります。室町時代、その地に伝わっていた羽衣伝説と駿河舞を結びつけて編まれたのが、能「羽衣」です。その舞台となる三保松原は、約5kmの海岸に約3万本の松が生い茂り、海岸に打ち寄せる白波、海の青さと松林越しに富士山を望む名勝地として知られています。毎年10月、天女が羽衣をかけたといわれる松の前で、「三保羽衣薪能」が上演されて来ました。
三保松原の羽衣伝説が日本文化に及ぼした影響は大きく、天人による音楽の演奏や舞は、雅楽において日本で最初に生まれたオリジナルの作品群の中の一つとなって伝えられ、現在でも宮中などで上演が続けられています。また、平等院に残る雲中供養菩薩像(楽器を演奏したり舞う菩薩像52体)は天人による音楽や舞に共通する世界観だとされています。そして、能の「羽衣」は、能の代表的な演目として引き継がれています。羽衣をまとった天女は、 富士山と三保松原の美しい景色の上空を旋回しながら、ついには富士のかなたへと高く舞い上がり、 霞にまぎれて消えていきます。
山そのものを神と見立てる「富士信仰」は、自然崇拝の対象でもありますが、大規模な噴火を繰り返す富士山へ鎮まりの祈りから始まり、崇拝の対象へと変化してきたという歴史があります。富士山は2013年に「信仰の対象」と「芸術の源泉」という2つの側面を持つ文化遺産として世界遺産に登録されました。そして、三保松原も富士山のイメージを広く伝え、詩歌や絵画などに描かれる芸術の源泉地としてその構成要素に指定登録されました。
本展覧会では、三保松原に伝わる羽衣伝説にちなみ、日本を代表する富士山の絵画や撮影写真そして平等院鳳凰堂雲中供養菩薩像の画像約36点をご覧頂きます。
展示作品
① 富士山と羽衣伝説に関連する絵画19点。
② 平等院「雲中供養菩薩像」画像10点
③ 写真家山北裕丈撮影の富士山の写真7点
主催:日本クラブ
協賛:J.C.C. Fund (ニューヨーク日本商工会議所基金)
展示作品画像提供協力:
愛知県美術館、秋田県立近代美術館、執行草舟コレクション、静岡県立美術館、
静岡市三保松原文化創造センター「みほしるべ」、静岡市東海道広重美術館、
東京富士美術館、長島美術館、平等院、フジヤマミュージアム
監修:森田 ゆい
キュレーター:林 祥子
日本クラブWEBギャラリー企画展
「富士山と羽衣伝説」
バーチャル・オープニング・レセプション
&バーチャル・新年シニア会
本展監修の森田ゆい氏(東京立正短期大学准教授)に、三保松原に伝わる羽衣伝説についてご紹介頂きます。また、人間国宝の大倉源次郎氏に、能の代表的な演目「羽衣」についてのお話と、国立能楽堂で事前収録した謡と小鼓による一調の実演映像をご覧頂きます。協力:謡 馬野正基氏(観世流シテ方能楽師)
協力:謡 馬野正基氏(観世流シテ方能楽師)
日時:2022年1月20日(木)午後7時〜8時(米国東部時間)
参加費:無料
(任意で医療従事者へのお弁当プロジェクトへ寄付)
※先着500名様まで
■森田 ゆい (もりた ゆい)
東京立正短期大学准教授。NPO法人日本伝統芸能教育普及協会むすびの会事務局長兼任理事。学習院女子大学、明治大学非常勤講師。お茶の水女子大学大学院修士課程修了。伝統芸能実演家の技を科学的に検証する研究を専門とする。伝統芸能の普及活動として公演企画、学校機関での特別授業のサポートなどを行っている。著書に『ようこそ伝統芸能の世界 伝承者に聞く技と心』
■大倉 源次郎 (おおくら げんじろう)
能楽小鼓方大倉流十六世宗家。公益社団法人能楽協会理事。一般社団法人日本能楽会会員。1985年、宗家継承。2017年、重要無形文化財保持者「人間国宝」認定。大阪文化祭奨励賞、咲くやこの花賞(大阪市)、観世寿夫記念法政大学能楽賞などを受賞。著書に「大倉源次郎の能楽談義」「能から紐解く日本史」
*ウェビナーは日本語で進行されますが、WordlyのリアルタイムAI 翻訳により英語字幕でご覧いただけます。
*このイベントはZoomによるオンライン・イベントです。実際のイベントは日本クラブ会館では実施しておりません。
お問合わせ: gallery@nipponclub.org