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イベント詳細

日本クラブWEBギャラリー企画展 海を渡った華麗な磁器
「オールド・ノリタケ美の架け橋」 展
バーチャル・オープニング・レセプション

会期: 2021年11月18日(木) - 12月29日(水)
場所:日本クラブWEBギャラリー

明治以降、社会が劇的に変化した中で、日々の仕事に誠実に向き合った日本人の陶工たちの作品への思いは食器や美術品となって主にアメリカに向けて輸出されました。そして、それらは「オールド・ノリタケ」と総称され、アメリカ社会で受け継がれ、愛されてきました。

明治以降の日本の近代輸出磁器は、当初、裏印に国名がNipponと記されていたため、現在アメリカでは“Nippon”と呼ばれ、美術品として珍重されています。“Nippon”は高い関税障壁を乗り越え、合衆国内で驚異的な販売実績を誇りました。しかし、1920年頃から、原産地国名を、「“legible English”で標記せよ」との合衆国政府通達で、“Nippon”から“Japan”へとその表記を変えました。

ちょうどその頃、それまでヨーロッパの芸術や流行を好み、尊んでいたアメリカ市民は、自分たちが作り出したアメリカン・アール・デコの魅力に気づき、熱狂しました。日本の輸出磁器も、それまでの異国趣味から、アメリカン・アール・デコへと意匠を変えていきます。

本展では、“Nippon”と呼ばれた前半と、アメリカン・アール・デコを中心とした後半に分けてその変遷をたどります。本展は、日本を代表する輸出陶磁器の研究家である井谷善恵博士(東京藝術大学特任教授)の監修により開催されます。

近代に生きた日本人の持つ技術と意匠の素晴らしさ、そして、オールド・ノリタケに反映されたアメリカ人の家族や隣人への愛を見つめ直し、その先に何があるのか探ることのできる展覧会になることを願っています。

今回の展覧会開催にあたりましては、荒木順子様、木村一彦様、前崎信也様、水弘純様、八雲いつか様、日本ポーセリン協会様のご協力ご支援を賜りました。この場を借りて感謝申し上げます。

主催:日本クラブ
協賛:J.C.C. Fund (ニューヨーク日本商工会議所基金)
後援:日本ポーセリン協会
監修:井谷 善惠

(写真左) デコ・レディ香水瓶 / M-JAPAN 印 1921-1941頃 / w 4.6 x d 3.6 x h 16.5cm
(写真右) 黒釉高浮彫椿蓋付壺 / 石黒香々作 / 明治後期(20世紀前半) / 16.2 x h 16.6 cm


海を渡った華麗な磁器
「オールド・ノリタケ美の架け橋」 展
バーチャル・オープニング・レセプション

日時:2021年11月18日(木)午後7時〜8時(米国東部時間)

参加費:無料
任意で医療従事者へのお弁当プロジェクトへ寄付
※先着500名様まで

レセプションでは、井谷 善惠博士に、「近代日本輸出磁器の煌めき」と題したご講演をいただきます。また、エンターテイメントとして、邦楽演奏家の麻生花帆氏に、能や歌舞伎で使われている小鼓の楽器のお話、お囃子のお話などを通じて小鼓の魅力についてお話を伺います。

お申し込みはこちら

*ウェビナーは日本語で進行されますが、WordlyのリアルタイムAI 翻訳により英語字幕でご覧いただけます。
*このイベントはZoomによるオンライン・イベントです。実際のイベントは日本クラブ会館では実施しておりません。

井谷 善惠 (いたに よしえ)

関西学院大学大学院文学研究科で美術工芸史を学び、修士取得後、夫の仕事の関係で渡英。SOAS(ソアーズ)ロンドン大学大学院で引き続き工芸(近代輸出工芸史)を研究し、2000年M(エム).A(エー).(最優)を取得、その後オックスフォード大学大学院オリエント研究所の博士課程に入学、2006年哲学博士D(ディー).Phil(フィル)取得後、帰国。東京藝術大学、金沢大学、多摩大学などで工芸史、日本美術史、異文化交流史などを教えながら執筆活動を行い、2015年4月から東京藝術大学グローバルサポートセンター特任教授に就任し現在に至る。2021年9月から帝京大学医療技術部放射線学科客員教授に就任。社会的活動として、日本ポーセリン協会会長、日本コーヒー文化学会副会長、一般社団法人国際交流代表理事、一般社団法人アジアテキスタイル文化研究所代表理事等。

主な著書(抜粋)
『オールドノリタケ-近代輸出磁器の煌めき』いなほ書房 2017年、『アガサ・クリスティ―とコーヒー』いなほ書房2018年、『藪明山の世界』いなほ書房 愛蔵版 2020年

麻生 花帆 (あそう かほ)

邦楽演奏家、日本舞踊家、俳優。
東京藝術大学大学院博士課程修了。邦楽囃子の分野で初の博士号を取得。安宅賞を受賞。自分にしか出来ない作品をと音楽や舞を取り入れた一人芝居に挑戦するなど、自身の美意識に基づいた独自の表現を展開し、国内外で「和が奏でる魅力」を伝えている。囃子を藤舎呂船に師事し「藤舎花帆」の名で、日本舞踊を松本幸四郎に師事し「松本幸妃」の名で活動。東京藝術大学非常勤講師。


【お問い合わせ】事務局の本多 (gallery@nipponclub.org) まで


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