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展覧会

「裂き織り」展


「留紺」留袖を裂いて横糸にしている作品群


(写真左)裂き織りアーティスト 有川道子   (写真右)バッグデザイナー 井上洋子

日本ギャラリーでは、江戸時代から伝わる日本の伝統的なリサイクル技法「裂き織り」をテーマにした作品展を開催いたします。

「裂き織り」とは、役目を終えた着物や布を細かく裂き、その裂き布を横糸として織り込んだ技法です。このリサイクル技法は、糸や布が貴重だった時代に有効活用されてきました。当時は主に木綿が用いられていましたが、現代では洋服や手ぬぐいなど、多様な素材が使用され、より自由で個性的なデザインの作品が生み出されています。

本展では、裂き織りの布そのものに加え、裂き織り布を使用したバッグやテーブルセンター、のれんなど、多彩な実用的作品を展示します。古布をリサイクルした裂き織り作品は、一つとして同じものがなく、すべてが一点ものです。

今回の展示では、特に着物の礼服である「留袖」や着物の裏地である「紅絹」を基にした作品を多数ご紹介いたします。それらの作品は、同じ黒や赤の布地でありながら、古着の個性や縦糸の違いにより、微妙に異なる風合いが楽しめるのが特徴です。特に、「留紺:KURO」や「紅絹:BENI」シリーズの関連作品は、ぜひご注目ください。

さらに、9月27日(金)と28日(土)には、ご来場者の皆様に裂き織りを体験していただけるワークショップも開催予定です。

皆様のご来場を心よりお待ちしております。

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【ワークショップ詳細】

開催日: 2024年9月27日(金)、28日(土)
開催時間: 11:00 AM~ / 2:00 PM~ / 4:00 PM~(各回定員2名)
参加費: $30
所要時間: 40分~1時間
実施内容: お好みの裂き織り糸を選び、12×15cmの裂き織り布を作成します。

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【出展アーティスト】

裂き織りアーティスト: 有川道子
バッグデザイナー: 井上洋子

主な展示実績:

2018年8月: 下関大丸催事
2018年10月: ギャラリー&カフェ・ジラソーレ 織おり二人展
2019年5月: 旧下関英国領事館ギャラリー展
2021年1月: 下関大丸わたしのクラフト展
2022年12月: 門司赤煉瓦プレイス 創作バッグ展

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協賛: 旭酒造株式会社
主催: B-SIG株式会社

会期 2024年9月26日(木)~10月2日(水)
開催時間 10:00 AM~6:00 PM(月-金)、10:00 AM~5:00 PM(土)
場所 日本ギャラリー(日本クラブ内)
入館料 無料
詳細

これからの展覧会

87歳、炎の陶芸家 田中佐次郎氏 渾身の新作展「縄文から未来へ」

会期 2024年10月17日(木)~10月23日(水)

日本ギャラリーでは、唐津焼の名陶工・田中佐次郎氏による展覧会「縄文から未来へ ― 田中佐次郎展」を2024年10月17日から23日まで開催いたします。87歳を迎えた今もなお、田中氏は標高700メートルの山奥にある山瀬窯で、窯焚きに向き合い続けています。彼にとって窯焚きは、ただの制作過程ではなく、自然と対峙する神聖な儀式であり、己との戦いでもあります。炎の中で生まれる偶然性と、自然への畏敬の念が作品に宿り、見る者を圧倒する美しさを放っています。

田中氏は、陶芸家の加藤唐九郎氏や茶陶研究家の林屋晴三氏との出会いを経て、伝統の枠を超えた自由で躍動感あふれる作風を築いてきました。その作品は、まるで彼自身の生き様を映し出すかのように、燃え盛る情熱と自然の摂理に身を委ねる謙虚さが融合したものです。彼の作品からは、自然の力と人間の情熱が織り成す生命の躍動が感じられます。田中氏は、1,000回以上の窯焚きを行い、その過程で独自の哲学と美学を育んできました。3日間にわたり1300℃の炎と対話する窯焚きは、まさに魂の儀式です。偶然性と計算が織り成す釉薬の美しさ、炎の力で生まれる独特の質感。田中氏の作品には、自然と人間が一体となった美が宿っています。

本展では、田中氏のこれまでの技術と精神が凝縮された新作が多数展示されます。山瀬窯で自ら掘り起こした粘土を使い、柔らかく繊細な手触りと独自の色合いを持つ作品を手がけた田中氏は、静けさと力強さ、偶然と制御が絶妙にバランスした作品を生み出してきました。展示される茶碗、花器、宝塔などの新作は、古唐津の伝統を継承しながらも現代的な感性が融合したものであり、田中氏の追求する「陶禅一如」の境地を体現しています。これらの作品は、過去から未来へと続く時間の流れを感じさせ、訪れる者に強い感動を与えることでしょう。

田中氏の作品は単なるやきものではありません。彼の作品には、炎と向き合い、命を懸けて生み出された自然の力と人間の情熱が凝縮されています。この展覧会を通じて、彼の作品とその背後にある人生そのものに触れ、未来へのメッセージを感じ取っていただけることでしょう。

ぜひこの機会に、炎と共に歩み続ける田中佐次郎氏の情熱と、その作品が描く未来へのメッセージをご覧ください。田中佐次郎氏の情熱と創造の世界に触れる貴重な機会を、お見逃しなく。

田中佐次郎(たなか・さじろう)

田中佐次郎氏は、1937年に福岡県北九州市に生まれました。1965年には縄文・弥生土器の発掘やドルメンの調査を行い、手びねりの技法を習得。その後、1971年に唐津古窯の発掘調査を行い、作陶を開始しました。1975年には唐津市半田常楽寺の境内に登り窯を築き、永平寺で在家得度を受けています。1979年には加藤唐九郎氏と面会し、指導を受けました。

1985年からは、しぶや黒田陶苑にて毎年個展を開催。1987年には古窯地の山瀬山中に登り窯を移築し、「山瀬窯」と名付けました。2003年には韓国蔚山市彦陽に半地上六連房式登り窯を築き、「読み」として7年間にわたり作品を焼成しました。

2009年にはソウルのロッテ百貨店にて、日本人陶芸家として初めて個展を開催。2011年には日本橋三越にて「炎陽 四十周年 田中佐次郎展」を開催し、2014年にはスイス・ジュネーブで「スイス・日本修好通商条約締結150周年記念 田中佐次郎作陶展」を開催しました。2016年にはニューヨークで「人間国宝 石黒宗麿・凡工 田中佐次郎 二人展」を開催。2019年には日本橋三越で「田中佐次郎 陶禅一如展」が開催され、2024年5月の「火の神と闘う 田中佐次郎展」を含め、これまでに日本橋三越で4回の個展が開催されています。

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